【怒る】

誰かに対して「怒る」という行為をしたことがあるだろうか

 

この「怒る」という行為。今一秒考えたところ二種類に分類できた。

 

1. 怒りの放出。感情表現としての「怒る」

2. 教育的意図から行われる操作的な行為としての「怒る」

 

二つの言葉が同じ単語に詰め込まれていることで、多くのコミュニケーション不和が引き起こされている気がする。

 

誰かに怒られて、そんな言い方はないのではないかと憤りを覚えた時。

 

それは「あなたが変われ」という意味の「怒る」だったのか、「俺はむかついたぞ」という意味の「怒る」だったのか。

 

前者に対する「私」の心持は(かなり理想化された環境においてだが)、自分がしてしまった行為への反省であり、次のステップへの改善へと思考を伸ばす。

 

しかし後者の類の「怒る」に出くわしたとき、「私」は自分の行為を恥じることはない。たまたまそれに対して不快感を覚えた人がいただけだ。むしろ大切になるのは余裕をなくしているその人への共感であり、誰も悪くない中で何か悪いことをしてしまったという行き場のない申し訳のなさと向き合うこと。

 

このパターンで両者が心に余裕をなくしていると、泥沼も泥沼。

 

 

この不和が上下関係の中で生まれると事は少し複雑になる。

 

上司は全てのコミュニケーションにおいて教育的意図をもって部下と接しているのか、という問題。

 

部下からすればそのように見えることが多いのかもしれない。1女と3男は何かと付き合うものである。

 

しかし上司だって人間だ。日常に追われ余裕をなくし、感情のコントロールがきかなくなることもあるだろう。

 

しかし上司から食らった怒りは、自らの欠点への指摘として捉えられるだろう。

 

上司の忙しさに共感する部下など、それはもはや部下なのか。部下の余裕のなさをフォローするのが上司ではないのか。

 

「あの先生最近受験学年もって忙しいから、あんな風に切れちゃうのも仕方ないよね」

 

そんなことをいう叱られ高校生は少ない。

 

 

一つ大事なことは

 

怒られたとき、下を向いたり血圧をあげる前に

 

相手の目を一瞬のぞき込むことなのかもしれない(とりあえず謝罪謝罪)。